不倫だけど純愛・妻の行動調査開始|別れさせ屋②
依頼人山本さんは既婚者である。
しかし、抑圧された家庭生活から開放される為に
また、植田さんというパートナーと正式な関係になる為に
弊社にご相談にいらっしゃった。
弊社にいらっしゃる前に山本さんは弁護士さんにも相談に行ったそうだが
いずれ離婚はできるにしても、調停や裁判となっても奥様は拒否し続ける事が
予想されるため、成立するまでに長い時間がかかる可能性があるとの事だった。
山本さんの気持ちは植田さんとの関係をなるべく早く正式な関係にしたいという
ただ一点だったので、弊社にご依頼される事になったのである。
現時点で山本さんと植田さんは不倫関係ではあるが、お互いを必要し合っている。
お二人の関係は純愛と言っていいのではないだろうか。
山本さんから奥さんの様子を伺ったが、離婚したいという気持ちに
なるのは致し方ないと言える。
しかし現場に臨むにあたって先入観は厳禁である。
一女性の行動パターンを把握するための調査を開始する。
対象女性は山本りょうこ氏(仮名・30才・派遣社員)
6:00山本さん自宅付近より張り込み開始。
自宅は都内のメゾネットタイプのアパートである。
賃貸ではあるがペットも飼えるこの物件に住んで5年経つとの事であった。
6:18自宅からりょうこ氏が飼っている茶色のプードルと一緒に出てくる。
薄いブルーのTシャツに膝丈のパンツ、スニーカーという服装である。
そして徒歩で自宅近くの公園に向かう。
公園内を散歩して6:50に自宅に戻る。
7:37自宅から夫である山本さんが出て駅方向へ歩いていく。
8:10りょうこ氏が自宅を出て、駅方向へ歩いていく。
白いブラウスに七分丈のパンツ、茶色の革のバッグという服装である。
8:18最寄駅から電車に乗り、勤務先方向へ向かう。
8:35勤務先最寄駅にて下車し、勤務先が入るビル方向に歩いていく。
りょうこ氏は派遣社員ではあるが、この勤務先に通いだして5年が経っていた。
正社員登用の話も来ているらしく、職場では必要とされている人材であるらしい。
勤務先入り口付近で同僚らしい男女に挨拶しながらビル内に入っていく。
その後、しばらく状況に変化なし。
12:14りょうこ氏と同僚女性が勤務先を出てくる。
二人は近くのダイニングカフェに入る。
カフェ内ではランチを食べながら、仕事の話をし続けている。
12:51二人はダイニングカフェを出て、勤務先ビルに戻っていく。
その後しばらく状況に変化なし。
18:31りょうこ氏が勤務先を出て最寄駅方向へ歩いていく。
18:40最寄駅より自宅方面電車に乗車。
電車内ではスマートフォンのゲームをやっている。
19:05自宅最寄り駅にて下車。駅前のスーパーマーケットに入る。
数点の生鮮食品と缶ビールを3本購入して自宅方向へ歩いていく。
19:20自宅に到着。
20:40山本さんが自宅に帰ってくる。
21:20りょうこ氏が飼い犬と自宅を出てきて朝と同じように
近くの公園に向かう。
22:03自宅に戻る。
22:20りょうこ氏の部屋の電灯が消える。
1階のリビングでは山本さんがテレビを見ている。
この日の調査を終了する。
りょうこ氏は夫である山本さんと一緒に過ごす時間を
避けているかのように、犬の散歩に朝晩出かける。
職場の同僚と勤務先を出てきた時の表情は非常に明るく
社交的な印象であるが、犬と一緒に自宅から出てくる時の
りょうこ氏の表情は「無」だった。
公園について犬を遊ばせている時は多少笑顔になるが
自宅に戻る時は再び無表情になる事が多かった。
他の日も数回調査を行ったが、同じような行動パターンだった。
早速工作員の選定を行い、接触活動に入る事とする。
次回、③へ・・続く。