束縛しすぎて後悔~復縁(3)
彼の現在の彼女である岡本氏は、男性との
交際経験が乏しく、彼との交際が始まったばかりという
状況もあり、工作が難航するのではないかと予想された。
今回、依頼者である水本さんと、岡本氏の性格などの
聞き取りをした際に、男性がいきなり声をかけるよりも
女性工作員がまず仲良くなっていった上で、男性工作員を
紹介していく方が効果的であろうという結論に達した。
その他の特性としては、若干天然ボケで不思議ちゃんを
演じている。
また某ねずみ系キャラクターの熱狂的なファンとの事なので
接触時のきっかけ作りに反映できるであろうとの事でした。
今回、接触にあたる女性工作員は・・・
NATUさん 27才 元看護士さん 某遊園地で勤務経験もあり
聞き上手な彼女は、対象者と友達になるような案件を得意としている。
さて日勤を終えた岡本氏は、いつものように病院の
駐輪場で自転車に乗り、出入り口にいる守衛さんに挨拶をして
自宅方向へ走っていく。
通常の行動パターンでいくと、今日は元患者さんが
経営するペットショップに寄る可能性が高い日である。
NATUさんは、すでにペットショップのショーウインドウ前で
子犬を見ながらスタンバイしている。
20:11 岡本氏がペットショップの前に自転車を停め
店内に入る・・・その時にショーウィンドウ前で子犬を見ている
NATUさんをチラッと見る。
正確に言うとNATUさんのバッグに着いている
キャラクターのキーホルダー(プレミア物らしい)を岡本氏は
ジッと見ながら店内に入っていった。
岡本氏は5分ほど店内で、元患者さんと立ち話をした後
まだショーウィンドウの前で子犬と遊んでいたNATUさんに
恐縮しながら話しかけてくる。
「あのー、もしかして、そのキーホルダーって、〇〇〇じゃないですか?」
NATUさんは内心、来た来たと思いながら笑顔で
「ええ、そうですよ、お詳しいんですね!」と答える。
「ウソー、それって全然手に入らないやつじゃないですかぁ
いいなぁ・・・。」
その後、そのキャラクターの話で大いに盛り上がり
結局30分ほどもペットショップ前で立ち話をする事になる。
キーホルダーが手に入ったら連絡しますねという話から
お互いの連絡先を交換し、その場を離れる。
NATUさんはそのキーホルダーを複数持っている為
すぐに岡本氏に手に入った旨を伝える事になる。
岡本氏の仕事が休みの前の日に彼とのデートを断って
NATUさんと会う事となる。
次回、束縛しすぎて後悔~復縁工作(4)へ・・・続く。