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別れ話を受け入れない彼と別れたい~別れさせ屋工作④

 依頼人稲葉さんは同棲している彼と別れたがっている。

その理由は同棲彼である宮田氏の監視がきつく、束縛がひどい事と

自傷行為や自殺未遂に躊躇がないことである。

こういったケースはこれまでにも多くあったが、対象者に新たな受け皿を

作ること(新恋人)か対象者自身側の理由(浮気など)で別れを演出しなければ

対象者が別れに納得しない為、穏便な別れは訪れない。

さて対象男性宮田氏にゲームきっかけで知り合うことになった別れさせ屋女性工作員CHIKAさん。

知り合ったその日からゲーム内での交流は頻繁に行われ、直接交換したLINEよりも

ゲーム内のチャットで話すことの方が多かった。

そんなやり取りが1週間ほど経ったある日、CHIKAさんは宮田氏に「会社で嫌なことがあったから飲みに行く。」と

攻めたメッセージを宮田氏に送った。

するとすぐに宮田氏から「なぬ、それはかわいそうに。私で良ければ話を聞くよ。」と

返信が届いた。

チャットのやり取りでは、宮田氏から誘ってこないと判断した担当員がCHIKAさんに指示したのである。

そのやり取りの10分後には稲葉さんに「今日は会社の飲み会に行くからご飯はいらない。」と

メッセージが届いた。

実際のところ、CHIKAさんと宮田氏の交流が始まってから稲葉さんへの態度は軟化し

束縛発言も少なくなっていたので別れさせ屋工作の効果を実感されていたところであった。

そしてその日の18時半ごろにCHIKAさんは〇〇駅の近くの○○という居酒屋さんにいるね。と宮田氏にメッセージを送り、送った15分後には宮田氏も合流していた。

チャットではよく話していたが、実際の接触は2回目である。

少し照れくさそうな宮田氏。

CHIKAさんは乾杯の後に「ちょっと聞いてくださいよ~。」と早速会社であった嫌なことの話を

始めた。

宮田氏はうんうんと相づちしながらCHIKAさんの話に聞き入る。

そんなにお酒は強くないのか、ジョッキ1杯目の半分ほどしか飲んでないが

顔が真っ赤になっていた。

ひとしきりCHIKAさんの話を聞いた宮田氏は、それはその上司が悪いね。

そういう場合は・・・。と自分の体験談を交えて語りだした。

お酒は全然減ってないが、おつまみの唐揚げを口に頬張りながら熱弁する宮田氏。

「わぁすごい、そんなこと言ってくれる人まわりにいなーい。」とCHIKAさんが褒めると

照れ隠しのようにジョッキの半分を飲み干す宮田氏。

「宮田さんは彼女さんとかいるんですか?というか結婚とかされてたりして?」と

CHIKAさんが聞くと一瞬目を泳がせた宮田氏は「・・・同棲している彼女というか・・友人というか

腐れ縁というか・・はいるね。もう関係は終わり気味だけど。」と歯切れの悪い返答をしてくる。

そこでCHIKAさんは少し黙って宮田氏を見つめたあと

「・・・?それってどんな人なの?彼女じゃないの?」と畳みかけて質問すると

お分かりのビールを少し飲んで「・・彼女では・・もうないね。」と言ってくる。

「そうなんだぁ。宮田さんて話してて安心するしホッとするからいいなって思ってるんだけど

・・・。立候補しちゃおうかな!・・なーんて。」とCHIKAさんが言うと

宮田氏は「そんな?えっ?何?」と聞き返してきたので「何でもないですぅ。気分変えてゲームでもしましょう。」

と言いながらCHIKAさんは向かい合わせで座っていた椅子から、宮田氏の隣に移動してスマホを出して

ゲームにログインした。

「え?う・うんOK!」と宮田氏も狼狽えながらスマホを出してゲームにログインした。

そこから2時間ほど飲みながらゲームに興じ、居酒屋さんを出た。

駅近くで宮田氏にハグして「じゃあまた遊びに行こうね。」って言って二人は離れる。

そんなCHIKAさんをしばらく呆然と見送った後に、我に返った宮田氏はスキップで駅に向かっていった。

そろそろ仕上げに入る頃である。

次回、別れ話を受け入れない彼と別れたい~別れさせ屋工作⑤へ続く。

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