別れさせたい・新しい彼女の行動調査|別れさせ屋②
依頼人村上さんは、既婚者である。
しかし夫婦関係は冷え切っていて、お子さんもいないので
修復するきっかけもなく、いつしか家庭内別居の状態になっていた。
そんな時に村上さんが勤務する病院で手の指を骨折した患者の彼と出会った。
自分を女性として扱ってくれる彼と一緒にいる時間は
会話のない家庭の生活を忘れさせてくれた。
いつしか彼がいない生活は考えられなくなっていた。
しかし今、彼は違う女性との交際を始めてしまった。
一人で考えていると、どうにかなってしまいそうになり
彼の家を見に行きたい衝動を抑えるのに必死だった。
そんな時に別れさせ屋ミッションエージェントのホームページを
見つけたのである。
別れさせ屋なんて知らない世界なので、不安や怖さもあったが、藁をもすがる気持ちだった。
でも何とかしたいという気持ちが勝ったのである。
相談員さんにお話させて頂いて、少し胸のつかえが取れたような気持ちになった。
・・・早速担当員は対象女性の所在を判明させるために
彼を尾行調査する事にした。
事前情報では彼と新しい彼女は同じ会社であるという。
週末の行動調査で対象女性が判明した。
今回の対象者は、大森わたる氏(36才・村上さんの元彼氏・某メーカー営業職)
柳沢まき(32才・大森氏と同じ会社の事務職)となる。
柳沢氏の行動パターンを把握する事前調査を開始する。
6:30柳沢氏自宅周辺より調査開始。
柳沢氏は実家住まいで両親と同居している。
住まいがある場所は高級住宅街でどの家も大きい一戸建てである。
朝早くからウォーキングやジョギング、犬の散歩などをしている人たちが
多く通る。
7:14柳沢氏が自宅を自転車で出て、最寄り駅方向へ走っていく。
柳沢氏は細身で白いブラウスに薄い黄色のカーディガン、グレーのパンツという服装。
7:27最寄駅に到着。駐輪場に自転車を停めて駅構内に上がっていく。
7:34勤務先方向に向かう電車に乗車。
電車内では文庫本を読んでいる。
8:28一度乗り換えをして勤務先最寄り駅にて下車。
勤務先方向へ歩いていく。
8:36勤務先ビルに入っていく。
8:41大森氏が小走りで勤務先ビルに入っていく。
9:57大森氏が同僚男性と勤務先を出て駅方向へ歩いていく。
12:10柳沢氏が同僚女性2名と勤務先を出て、勤務先近くの
コンビニエンスストアに入っていく。
コンビニではサンドウィッチとコーヒー牛乳、グミキャンディなどを購入して
再び勤務先に戻っていく。
16:51大森氏と同僚男性が勤務先ビルに戻ってくる。
18:31柳沢氏が勤務先を出て、駅方向に歩いていく。
駅構内で電車を待っている間、スマートフォンを操作している。
画面はLINEである。
電車が構内に入ってきて柳沢氏は携帯電話をしまい、乗車する。
車内では朝と同様に文庫本を読んでいる。
19:28自宅最寄り駅に到着。
駐輪場から自転車に乗り、自宅方向へ走っていく。
19:40帰宅。
21:10再び柳沢氏が自宅を出てくる。飼い犬の散歩のようである。
特に公園等に寄ることなく21:43自宅に戻ってくる。
23:35自宅の明かりが消えた為、調査を終了する。
柳沢氏と大森氏は仕事がお休みである土日に会っている事が多い。
しかし、毎週会っているのではなく、週末に親御さんと一緒に出かけることもあった。
その他にも多くの情報を得ることができた。
接触活動に入る。
次回、別れさせたい|別れさせ屋工作③へ・・続く。