妻と別れたい・気持ちの変化|別れさせ屋④
依頼人後藤さんの奥さんであるまり氏。
前回の接触によって男性工作員ケンさんのことを
気にし始めている。
長年の夫婦生活によって馴れ合いになり、後藤さんは自分のことを女性として
見てくれず、ただの同居人としての立場で毎日を過ごしてきた。
しかし、ケンさんが出てきたことによって、自分は女性なんだということに
改めて気が付けるようになったのである。
後藤さんはまり氏の変化に気が付いた。
自分に対しての態度が事務的になり、あまり干渉しなくなったと共に
自分のことも干渉しないで欲しいという態度になってきたのである。
自ら依頼しながら、妻の態度に釈然としていない自分がいる事に気が付いた。
ケンさんへの対抗心なのか、妻に対しての態度が心なしいつもより
優しくしている気がする。
でも、まだ妻との未来を思い描けるかというと、そこまでの気持ちではない。
引き続き工作を進めてもらう事にする。
まり氏はケンさんと朝昼晩と欠かさずにLINEのやり取りを続けている。
まり氏はその中で「夫とうまくいっていない。離婚するかも知れない。」という
話までしている。
恒例の週1回の飲み会は同僚女性とではなく、ケンさんと行くようになっていった。
たまに同僚女性と工作員サトシさん組と一緒に飲むこともあるが
それぞれでイチャイチャする感じとなっていた。
そんなある日、「話があるんだけど。」と改まった奥さんが
深刻な表情で後藤さんに話しかけてきた。
次回、妻と別れたい|別れさせ屋工作⑤へ・・続く。