探偵のお仕事ブログ

後悔~復縁の為の別れさせ屋工作⑥

 対象者村上氏の工作員サヤさんに対してのアプローチはどんどん加熱していく。

それに比例して落合氏との交際は疎かになっていった。

長年交際していた坂田さんとの関係を切って、村上氏と交際を始めたのに

その村上氏の態度がおかしいことに、落合氏は悩んだ末に坂田さんに相談を

するようになっていった。

「あなたにこんな相談する立場じゃないことはわかっているけど、誰にも相談できる人が

いなくて・・・。」というメッセージが坂田さんに届き、「じゃあ久しぶりに飲みにでも

行こうか。」と紳士的に返答する坂田さん。

久しぶりに会った落合氏は以前よりやつれて見えた。

逆に久しぶりに坂田さんに会った落合氏は「なんか前より格好よくなってる。

仕事も順調そうね。」と褒められる。

居酒屋で落合氏と飲みながら、村上氏に対しての愚痴や浮気疑惑の話を聞く坂田さんは

敢えて村上氏を貶めるようなことは言わず、決定的な村上氏の浮気の証拠が

見つかるまでは、彼を信じてあげた方がいいとアドバイスしてあげる。

落合氏と坂田さんは時間を忘れて居酒屋さんで話し込むのであった。

そして数日後、工作員サヤさんは村上氏と食事の約束をしていた。

この日も待ち合わせ場所に現れたサヤさんは露出が多めの服装である。

村上氏も以前の反省を踏まえて、一度帰宅してスーツに着替えていた。

予約していた和食屋に入り、お酒を飲みながら食事する二人。

ほぼ同時刻に坂田さんと落合氏も近くの居酒屋さんで飲んでいた。

また相談に乗ってほしいと言われて、調整してこの日にしたのである。

もちろん近くで工作を行っていることをわかってのことである。

2時間ほどそれぞれの店で楽しみ、サヤさんと村上氏は近くのダーツバーへ

坂田さんと落合氏は同じビル、同じフロアにあるバーへ移動した。

先にダーツバーへ着いたサヤさんと村上氏は早速ゲームを始める。

その数分後、坂田さんと落合氏がダーツバーと同じフロアにあるバーへ

入ろうとする時にダーツをしているサヤさんの一投がど真ん中にヒット。

「いぇ~い」と大きな声ではしゃいで村上氏と抱き合う。

その声を聞いた落合氏がダーツバーをちらっと見て「あっ!」と

声をあげる。

坂田さんは「どうしたの?」と言いながら落合氏の視線の先を見て

察したかのように「お店を変えよう。」と呆然としている

落合氏の手を取ってビルから出ていく。

外の風に当たって、自分を取り戻した落合氏は怒りの表情に変わり

「ちょっとひとこと言ってやらないと気が済まない。」と言って

再びビルの中に入っていった。

その後を坂田さんも黙ってついていく。

ダーツバーではちょうど村上氏が投げる番で、横でサヤさんが

「頑張って~。」とはしゃぎながら

応援していた。

そこに「ちょっと何やってるの!?」と大声で詰め寄る落合氏。

一瞬にして酔いが醒めたような表情の村上氏。

「どういうことって聞いてるの。」と更に詰め寄る落合氏。

「この人誰ですか?なんで怒ってるの?」と敢えて空気を読まず火に油を注ぐサヤさん。

さっきまではしゃいでいた村上氏は大きい身体を硬直させて口をパクパクさせるものの

声が出ていない。

その様子を見て落合氏は「最近様子がおかしいって思ってたらやっぱり・・。」と

つぶやいた後にサヤさんに「あなたも気を付けた方がいいわよ、この人嘘ばっかりだから。

どうせ彼女いないとか言ってたんでしょ?」と聞いてくる。

「はい、いないんだよね?」と村上氏に聞くサヤさん。

「・・・。」黙る村上氏。

「バッカじゃないの。二度と連絡しないで、職場でも話しかけないで。」と言って

その場を立ち去る落合氏。

入口にいた坂田さんの顔を見ると泣き出しそうな表情になる落合氏。

坂田さんは落合氏の手を取って違う個室居酒屋に向かった。

「なんか・・気まずい。彼女いないって言ってたからおしゃれしてきたのに・・。

今日は私も帰るね。」と言い残してサヤさんも店を出ていく。

村上氏は黙って一人でバーカウンターに行き飲み続けた。

その翌日、落合氏と村上氏は職場である学校で顔を合わせる。

深夜まで村上氏は落合氏に「本当にごめん、友達なんだ。二度と誤解されるようなことはしないから

許してほしい。」というLINEを何度も送っていた。

職場の同僚で緊急連絡する可能性もあるのでブロックすることはできないが

落合氏は「何を言われてももう無理ですさようなら。」と返信。

学校で顔を合わせてももちろん無視だった。

またサヤさんに対しても「あれは元カノだから勘違いしないで。」とLINEしている村上氏は

救いようがない。

あの日、個室居酒屋に行った坂田さんと落合氏は再びお酒を飲んだ。

落合氏の気持ちが収まるまで待った坂田さんは「いつでも待ってるから帰っておいで。」

とだけ伝えた。

落合氏は泣きながらうなずくしかできなかったが、この日は坂田さんの家に

泊まったそうである。

別れさせ屋工作を行って、同時に復縁を成功させることは依頼者様の努力と精神力が

最も重要です。

今回の坂田さんは工作を行っていた数か月間を修行と位置付けて、向上するための

努力を怠りませんでした。

現在、落合氏は坂田姓となりお子さんも誕生して幸せに暮らされているそうです。

後悔~復縁の為の別れさせ屋工作~終わり。

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