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もう一人の恋人を別れさせたい~別れさせ屋⑥

 依頼人大倉さんは、彼が違う女性と関係を始めても、冷たく当たってこられても

知っていることを口に出さずに、たまに彼と過ごす時間を楽しむようにしていた。

しかし内心、こんな男とこの先関係を続けていけるだろうかという気持ちも芽生えていた。

担当員と大倉さんは打ち合わせを行い、彼と大倉さんのデートの時に北村氏とKENさんの

デートの予定を入れて鉢合わせしたいというご要望に沿ったスケジュールを組むこととなった。

以前は彼と北村氏は頻繁に会っていたが、北村氏の気持ちは工作員KENさんに傾いているので

現時点であまり会えない状態となっていた。

その反動か、彼と大倉さんが会う頻度は多くなってきていた。

そして当日・・・。

北村氏は工作員KENさんと会えるのがうれしいのか、待ち合わせの喫茶店に30分前から

到着していた。

店内にお客さんが入ってくるたびに入り口付近をのぞき込む北村氏の様子が

確認できる。

そしてKENさんが入店して北村氏の正面の席に座りアイスコーヒーを注文する。

北村氏はKENさんの隣の席に座り直して30分ほど喫茶店で過ごす。

一方、彼と大倉さんは北村氏たちのいる喫茶店から100メートルほどの距離にある

居酒屋に入っていた。

時折彼が北村氏にLINEを送っているが既読にならないので少しイライラしている様子である。

KENさんは北村氏と手を繋ぎながら、大倉さんたちが飲んでいる居酒屋に入店する。

店員さんに案内されて通された席は店内入り口付近で大倉さんたちの席は店内奥の

トイレに近い席である。

それから1時間ほど店内でお酒を飲みながら楽しく過ごす北村氏とKENさん。

大倉さんと彼の席は大倉さんが積極的に話をして、彼が相づちをうつという状況だった。

そんな時に北村氏が食べていたお刺身が醤油皿に落ちて、醤油が服の袖口にはねてしまった。

KENさんはおしぼりで叩くように拭いて少し薄くなったが、すべては落ちなかった。

北村氏は「もぉ、ちょっとお手洗いで拭いてくるね。」と言って席を立った。

北村氏が立ち上がって大倉さんたちの席に近付いてきているのを大倉さんも気が付いた。

とっさに彼の口元についていた煮込みの汁をおしぼりで拭いてあげる大倉さん。

その瞬間に北村氏が彼がいることに気が付いたのである。

一瞬怯んだのか、KENさんの方を振り返るが意を決してトイレに入っていった。

彼はまだ気が付いていない。

10分後、北村氏がトイレを出てまっすぐ大倉さんたちの席に近付いてきた。

「こんばんは。」と声をかけてくる北村氏。

彼は北村氏を見てビクッとしながら小さい声で「あぁこんばんは・・。」と

挨拶を返す。

大倉さんは「お知り合いの方なの?」と彼に聞くと

「うん・・。会社の・・。」と口ごもりながら答える。

「えっ?会社の何ですか?」と大きめの声で聞いてくる北村氏。

「絶対違う女性がいるって思ってたけど、やっぱりだった。私も楽しく飲んでいるので

どうぞご勝手にお過ごしください。二度と連絡いりませんので。」と北村氏が捨て台詞を

残してKENさんの待つ席に戻っていった。

そしてKENさんに「あっちの席にこの前話してた彼が知らない女と一緒にいた・・。」と

しおらしく報告してきた。

「いい機会だったから二度と連絡するなって言ってやった。」と真っ赤な顔で話す北村氏。

KENさんは北村氏の頭をよしよししながら「つらかったね、頑張ってよく言えたね。」と

褒めてあげる。

一方大倉さんたちの席の雰囲気は一層沈んでいた。

「どういうことなの?」と大倉さんは静かに彼に聞く。

黙ってうつむく彼。

今度は少し強めに「どういうことなのよ?」と聞く大倉さん。

「実は別に違う女性を気になってしまって・・。嘘をつもりはなかったんだけど・・・申し訳ないです。」と

しどろもどろに答える彼は大倉さんにペコペコと頭を下げていた。

「あなたの態度が変わったことぐらい私にもわかるわよ。マッチングアプリに再登録していたことも

知ってた。馬鹿にするのもいい加減にしてよ。この先のことはちょっと考える。」と言って

大倉さんは居酒屋を出たのである。

彼はそこから1時間ほど一人でお酒を飲みながら大倉さんに謝罪のLINEを送り続けた。

KENさんと北村氏は早々にイチャイチャしながら次の店に向かった。

お店を出た大倉さんは担当員と合流して、この後のアフターフォロー(KENさんの消え方など)についての

説明を受けた。

大倉さんの表情はすっきりとしていたが、彼と関係を続けるかどうか、北村氏が接触してきた時の

態度を見て決めるつもりだったが、まだ決められないのではもう少し考えるとの事だった。

そう話しながら大倉さんのスマホには彼からのLINEの着信音がポンポンと鳴っていた。

数週間後に大倉さんは彼との関係を続けることに決めたようである。

今でもたまに大倉さんから連絡があるが、幸せそうなのでホッとしている。

もう一人の恋人を別れさせたい~別れさせ屋工作・・・終わり。

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