ホーム/探偵のお仕事BLOG/別れさせ屋工作事例:別れさせたい/彼女を取り戻したい~別れさせ屋(3)
探偵のお仕事ブログ

彼女を取り戻したい~別れさせ屋(3)

高橋さんの元彼女である沢田氏は、土日祝日を本命彼氏である佐藤氏の自宅で過ごしている。

佐藤氏への工作員接触は平日の行動パターンの中から選定されることとなった。

勤務先の最寄駅から、自宅最寄り駅までの電車移動は乗り換えなしで1時間強ほどである。

女性工作員が仕事帰りの電車内で話しかければ、最長で1時間は話せることになるので

担当スタッフは工作員を勤務先駅構内に待機させることとする。

今回接触する工作員はAKIさん(女性・30才・169センチ・元モデル・スタイルが良くすれ違う男性が思わず振り返る程だが、内面は家庭的で素朴な女性である。また株やFX、外国為替取引などにも精通している)にお願いすることとなった。

AKIさんは駅のホームで持っていた文庫本を読みながら待機している。

20:11対象男性佐藤氏が勤務先より出て駅方向へ歩いていく。

スマートフォンを操作しながら歩いているため、時折すれ違う人にぶつかりそうになっている。

20:17最寄駅に到着。改札を抜けてホームへエスカレーターを使わずに階段を2段飛ばしで駆け上がっていった。

工作員AKIさんはホーム上で佐藤氏を確認、目立たないように距離を取りながら待機する。

数分後、佐藤氏の自宅方面に向かう急行電車が駅構内に入ってくる。

佐藤氏は少し混雑している電車のドア横に立って乗車、遅れてAKIさんも同じドアから電車内に乗る。

AKiさんが車内に入る時、佐藤氏はチラッと見て、再びスマートフォンに目を落とす。

AKIさんは佐藤氏の隣に立って、ドア上部の路線図を見ている。

扉が締まり、電車が動き出す。

AKIさんは「あれぇ」とつぶやきながら、路線図を見続けている。

そして佐藤氏に「この電車は○○駅に止まりますか?」と聞く。

佐藤氏はビックリしか表情でスマートフォンをスーツのポケットに入れて「私ですか?」

「えーと、この電車は急行ですから次の次の駅で降りて各駅停車に乗り換えた方がいいですよ。」と優しい口調で教えてくれた。

その時に、AKIさんの手にしていた本(四季報と株取引について)を目にした佐藤氏は再び話しかけてくる。

「株・・・ですか?」

AKIさん「へっ?・・・あぁこの本ですね。そうなんです。覚えよう覚えようと思って持ち歩いているんですが、なかなか難しくて・・・。」

「こう見えても私は証券会社に勤めているんですよ。」

AKIさん「へぇすごい。詳しい人がいれば色々教えて欲しいですけど、なかなか周りにいなくって・・・」

などの会話をしていく。

AKIさんが降りるべき駅に到着する間際、佐藤氏は「株のことでわからないことがあったら、いつでもメール下さい。土日祝日は会社の研修があるのでなかなかメールできませんが、平日だったらいつでもご連絡できると思います。」と言いながら名刺に携帯アドレスを書いたものをAKiさんに渡すのであった。

AKIさんは「ありがとうございました、メールしますね!」と言って、電車を降りる。

そして5分後にAKIさんから佐藤氏へ「先程はご親切にありがとうございました。これが私のアドレスですので、宜しくお願いします。」とメールを送った。

佐藤氏は電車内でそのメールを見ながら、ニヤニヤするのであった。

次回、彼女を取り戻したい~別れさせ屋工作(4)へ続く。

<<    >>
トップへ戻る